エラー値の練習問題(全5問)
色のついたセルに数式を入力して Enter。範囲はドラッグでも選べます。
0で割るとどうなるか
D2 と D3 に「金額 ÷ 個数」を求めてください。同じ書き方で、片方だけエラーになります。
ヒント 1
2つとも同じ書き方です。D2 は「=B2/C2」、D3 は「=B3/C3」と入力します。
ヒント 2
D3 がエラーになるのは、式ではなく C3 が 0 だからです。式は正しく書けています。
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同じ書き方をしても、参照先のデータによってエラーになります。0 で割ることはできないため、Excel は #DIV/0! と表示して「0で割ろうとした」と伝えます。ここで大事なのは、式そのものは間違っていないという点です。エラーが出たとき式を疑いがちですが、先に参照先のセルを見に行くほうが早く解決します。なお、空のセルは 0 として扱われるため、まだ入力していない行でも同じエラーになります。
模範解答: D2 =B2/C2 / D3 =B3/C3
文字が混ざるとどうなるか
D2 と D3 に「単価 × 数量」を求めてください。数量の列をよく見てから書いてください。
ヒント 1
D2 は「=B2*C2」、D3 は「=B3*C3」と入力します。
ヒント 2
C3 の「未定」は文字です。数値の列に文字が混ざると、かけ算ができず #VALUE! になります。
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数値を入れるはずの場所に文字が入っていると #VALUE! になります。「未定」「-」「要確認」のようなメモを数値の列に書いたときによく起きます。見分け方があります。Excel は数値を右寄せ、文字を左寄せで表示するため、列の中で一つだけ左に寄っているセルがあれば、それが文字です。C3 の表示位置を他の数値と見比べてみてください。
模範解答: D2 =B2*C2 / D3 =B3*C3
#NAME? を読んで直す
B6 には、りんごとみかんの合計を出すつもりで書いた式が入っていますが #NAME? になっています。B7 に正しい式を書いてください。
ヒント 1
B6 の式は「りんご」という言葉を、Excel が名前として読もうとして失敗しています。
ヒント 2
金額を足したいので、商品名ではなく金額のセルを指します。「=B2+B3」と入力します。
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式の中に文字をそのまま書くと、Excel はそれをセルの名前か関数名だと考えます。どちらでもないため「そんな名前は知りません」という意味で #NAME? を返します。2行を見比べると違いがはっきりします。B6 は商品名を書いてしまい、B7 は金額のセルを指しています。#NAME? が出たときは、まず式の中の英字と日本語を疑ってください。関数名の打ち間違い(SUM を SUMM と書くなど)でも同じエラーになります。
模範解答: B7 =B2+B3
エラーは合計にも伝わる
C2〜C4 に「金額 ÷ 人数」を求め、C6 に C2〜C4 を「+」でつないだ合計を出してください。合計がどうなるかを確かめてください。
ヒント 1
C2 は「=B2/D2」です。C3、C4 も同じ形で、行番号だけ変わります。
ヒント 2
合計は「=C2+C3+C4」と入力します。C3 がエラーのままなので、合計もエラーになります。
ヒント 3
D3 を 8 などに直すと、C3 と合計が同時に元に戻ります。試してみてください。
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ひとつのエラーを放置すると、それを参照している式にも伝わります。合計欄がエラーになっているとき、原因は合計の式ではなく、足している中のどれか1つであることがほとんどです。合計の式を何度見直しても直らないのはこのためです。さらに、エラーの名前は原因のまま伝わってきます。合計欄に #DIV/0! と出ていれば、足している中に 0 で割った行があります。名前を見れば、どの行を探せばよいかが分かります。
模範解答: C2 =B2/D2 / C3 =B3/D3 / C4 =B4/D4 / C6 =C2+C3+C4
原因を直してエラーを消す
C2 と C3 に「金額 ÷ 個数」を求めてください。そのうえで、エラーになった行の原因のセルを直し、両方に数値が出る状態にしてください。
ヒント 1
まず C2 に「=B2/D2」、C3 に「=B3/D3」と入力します。この時点で C3 は #VALUE! になります。
ヒント 2
エラーの原因は式ではなく D3 の「未定」という文字です。D3 に個数の 3 を入れてください。
ヒント 3
D3 を直すと、式を触っていないのに C3 の表示が数値に変わります。
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エラーを直すときは、式ではなく参照先を見に行きます。ここでは C3 の式は最初から正しく、原因は D3 に文字が入っていたことでした。D3 を数値に直した瞬間、式を書き直していないのに C3 のエラーが消えます。実務でエラーを直すときも同じで、エラーの名前を読む、数式バーで式を確認する、参照先を見に行く、という順番で進めると早く終わります。式を書き直す前に、参照先を見てください。
模範解答: C2 =B2/D2 / C3 =B3/D3
エラー値は故障ではなく、Excelが「ここで計算できなくなった」と理由を名前で伝えている表示です。
- 書き方
=B2/C2- 例
=B2/C2 → #DIV/0!
エラーは故障ではなく「言い分」
セルに #DIV/0! や #VALUE! と表示されると、壊れたように見えて焦ります。しかしこれは故障ではありません。Excel が「ここで計算できなくなりました。理由はこれです」と名前で伝えている表示です。
大事なのは、エラーの名前が原因を指していることです。名前さえ読めれば、表のどこを見ればよいかが決まります。ひとつずつ覚える価値があるのは、種類がそれほど多くないためです。
| 表示 | Excel の言い分 |
|---|---|
#DIV/0! |
0 で割ろうとした |
#VALUE! |
計算できないもの(文字など)が混ざっている |
#NAME? |
名前として読めない言葉が式の中にある |
#REF! |
参照していたセルが無くなった |
#NUM! |
数として扱えない結果になった |
#N/A |
探したが見つからなかった |
#DIV/0! — 0で割った
割り算の分母が 0 か、空のセルのときに出ます。
=B2/C2 C2 が 0 → #DIV/0!
=B2/C3 C3 が空欄 → #DIV/0!
空のセルは 0 として扱われるため、まだ入力していない行でもこのエラーになります。表を作った直後に一面が #DIV/0! になるのは、たいていこれが理由です。
ここで大事なのは、式は間違っていないということです。=B2/C2 という書き方自体は正しく、参照先のデータが 0 なだけです。エラーが出たとき、まず式を疑いがちですが、先に参照先のセルを見に行くほうが早く解決します。
#VALUE! — 文字を計算しようとした
数値を入れるはずの場所に文字が入っていると出ます。
C2 に「未定」と書かれている
=B2*C2 → #VALUE!
「未定」「-」「要確認」のように、数値の列にメモを書いてしまったときによく起きます。見た目には数字の列に見えるので、どのセルが文字なのか気づきにくいのが厄介なところです。
見分け方があります。数値は右寄せ、文字は左寄せで表示されます。Excel が自動でそうするので、列の中で一つだけ左に寄っているセルがあれば、それが文字です。このページの練習用の表でも同じように寄ります。
#NAME? — 名前として読めない言葉がある
Excel が知らない言葉が式の中にあると出ます。原因は主に2つです。
1. 文字を引用符で囲み忘れた
=B2+りんご → #NAME?
式の中に文字をそのまま書くと、Excel はそれをセルの名前か関数名だと考えます。どちらでもないので「そんな名前は知りません」と返ってきます。文字として扱いたいときは "りんご" のように " で囲みます。
2. 関数名を打ち間違えた
=SUMM(B2:B3) → #NAME?
SUM を SUMM と打ってしまった例です。#NAME? が出たら、まず式の中の英字を疑ってください。
#REF! — 参照先が消えた
式が指していたセルが無くなったときに出ます。
実際の Excel でよく起きるのは、行や列を削除したときです。=B2*C2 の C 列を削除すると、式は =B2*#REF! に変わります。参照していた場所が消えたので、指しようがなくなった状態です。
もうひとつは、コピーで表の外へ出てしまった場合です。オートフィルで式を上や左へ引っ張ると、参照が 1 行目や A 列を越えてしまい #REF! になります。
#REF! は元に戻せないことが多いエラーです。他のエラーは参照先を直せば復活しますが、参照先そのものが消えているため、式を書き直す必要があります。削除した直後に気づいたときは、Ctrl + Z で戻すのが最も確実です。
なお、このページの練習用の表には行や列を削除する機能がないため、削除による #REF! は再現できません。実際の Excel で出会ったときのために覚えておいてください。
#NUM! — 数として扱えない
計算結果が大きすぎるときや、数学的にありえないときに出ます。
=10^1000 大きすぎる → #NUM!
=-1^0.5 負の数の平方根 → #NUM!
日常的な表計算ではあまり見かけません。見かけたら、掛け算の桁が想定より大きくなっていないかを確認してください。
#N/A — 探したが見つからなかった
表から探してくる関数を使ったときに出ます。指定したコードや名前が、探す先の表に無かったという意味です。
他のエラーと違い、式もデータも壊れていない場合があります。「本当にそのコードが登録されていないだけ」ということもあるためです。
このエラーは VLOOKUP 関数などを使ったときに出会います。詳しくは VLOOKUP関数の使い方 で扱います。
エラーは表全体に広がる
ひとつのエラーを放置すると、それを参照している式にも伝わります。
D3 が #DIV/0!
=D2+D3 → #DIV/0!
合計欄がエラーになっているとき、原因は合計の式ではなく、足している中のどれか1つであることがほとんどです。合計の式を何度見直しても直らないのはこのためです。
このとき、エラーの名前は原因のまま伝わってきます。合計欄に #VALUE! と出ていれば、足している中に文字が混ざったセルがあります。名前を見れば、どの行を探せばよいかが分かります。
直す手順
エラーを見つけたときは、この順番で見ると早く終わります。
| 順番 | すること |
|---|---|
| 1 | エラーの名前を読む。何が起きたかはここで分かる |
| 2 | そのセルを選び、数式バーで式を確認する |
| 3 | 式が参照しているセルを見に行く。原因は参照先にあることが多い |
| 4 | 参照先を直す。直った瞬間、伝わっていた先のエラーも一斉に消える |
式を書き直す前に、参照先を見る。 これだけで、直すまでの時間がかなり短くなります。
エラーではない「#####」
セルが ##### で埋まることがありますが、これはエラーではありません。数値を表示するには列の幅が足りないというだけの意味です。
列の境目をダブルクリックするか、右へドラッグして広げると、正しい数値が表示されます。中身は壊れていないので、慌てる必要はありません。
このページの練習用の表は列の幅を変えられないため、この表示は起こりません。
循環参照 — 自分自身を参照した
B5 に =B2+B5 のように、自分自身を含む式を書くと、答えが決まらなくなります。答えを出すために自分の答えが必要になるためです。
これはエラー値ではなく、Excel の警告として扱われます。実際の Excel では警告のダイアログが出て、セルには 0 が表示されます。
このページの練習用の表では #CIRC! と表示します。 練習中は何が起きたのかが画面で見えたほうが分かりやすいためで、実際の Excel にこの表示はありません。合計の範囲に合計欄自身を含めてしまったときによく起きるので、範囲の終わりが1行伸びていないかを確認してください。
次に進むには
エラーの読み方が分かったら、次は同じ式を何行にもコピーする方法を覚えます。コピーで参照がずれる仕組みを知っておくと、#REF! や #DIV/0! が一斉に出たときの原因も見当がつくようになります。